てらしま歯科医院 院長の寺島です。
今回は、患者さんの素朴な質問について書いていきます。
よく患者さんからお聞きする言葉
“ 治療はあとどれくらいかかるとですか? ”
“ 出来るだけ短期間で終わらせてくれんね ”
などなど。
確かに!!僕もそう思います。
怖いイメージのある歯医者さん。出来れば早く終わらせたいですよね。
でも、そうできない理由がちゃんとあるんです。
皆さんが入られている健康保険(社保や国保)は、医療費の窓口負担率通常1~3割となっていますね。つまり、7~9割は国・市町村が負担します。
国が費用を負担するからには、一定のルールが設けられ、それにのっとって根拠に基づいた医療を進めなければなりません。
たとえば、例に挙げて言うと、 歯周病治療のための歯石除去 においては、まず検査をして、歯石を除去し、必ず “1週間以上” あけて再検査をします。歯石の量が多く、歯周病が進行している方は上顎と下顎を分けなければなりません。
歯肉の深いところの歯石取りは、1回の治療で1ブロック(4~6歯)までと制限がされています。
被せ物や、入れ歯を作る場合は、必ず歯周病の治療が終わってからするようになっています。
歯周病が残っている歯に被せ物をしても長持ちしませんからね!
こんな風に、期間や回数、本数が定められており、それにのっとって治療が行われているわけですが、そのルールから逸脱すると医療費の診査(毎月)で引っかかり、医療費の返還が求められます。
というわけで、すべてが患者さんの言うとおりっというわけにはいかないんですね。
ただ、知っておいて欲しい事は、この回数や期間のルールは決して悪いことではなく、生物学的根拠に基づいて作られているものですので、大切な歯の健康を維持する上で大事なルールなんですね。
てらしま歯科医院では、このルールに基づいた治療のなかでも、できるだけ回数は少なく日常生活やお仕事に差し支えない程度に治療計画を立てていきます。
歯は、放っておけばおくほど治療が大変になります。
歯医者に行くのは憂鬱だと思いますが、早めの治療を心がけて下さいね!
てらしま歯科医院 寺島 貴史